先週の2月4日(木)。
定休日を利用して、南魚沼市のMSGカフェ様と南魚沼総合支援学校様へ伺いました。
▼前回のレポートはこちら
mealcraft.hateblo.jp
後編は、いよいよ南魚沼市立総合支援学校様への訪問です。
南魚沼市立総合支援学校
MSGカフェさんの後、総合支援学校さんへ伺いました。
『ドリップバッグコーヒーの製造をしているところも是非見学にいらしてください!』と以前より声をかけていただいていたので、やっと実現することができました(^^)
ちょうどこの日は製造のスケジュールとのことで、見学をさせてもらうことができました。
わ、…恐縮です!!
校長先生と教頭先生にご挨拶後、ご担当のY先生と生徒さんのKくんが、製造室と校内をご案内してくださいました。
調理実習室 (ドリップバッグコーヒー製造、MSGカフェ提供用コーヒー抽出)
ドリップバッグコーヒーの製造は調理実習室で行われています。
綺麗に整頓された作業スペース。
豆を挽いて、1杯分ずつ計量して、ドリップバッグの袋に入れて、シーラーして、袋に詰めて、またシーラーして、ラッピングして…。ひとつひとつの工程に担当の生徒さんが責任を持って取りかかっていました。
作業がし易いように道具に工夫が沢山見られました。Y先生は技術の先生ということもあり、生徒さん達が作業しすい道具を産み出していたのです。間違いを減らす為に "環境や道具を調える" という事は私たちも常々工夫していることなのですが、今回の見学はハッとする事が多く、多く勉強をさせていただきました。
想いをうまく表現できない子供達の為に「気持ちを表す言葉」がいくつか用意されていました。これ、大事ですね!
私たちも、自分でもこの気持ちがどういう事なのかうまく表現できなくて…もやもや・イライラとしてしまう事…あると思います。気持ちに合う言葉が見つかるとすごくスッキリしますよね!
全部の気持ちをフォロー出来なくても、仕事上のことである程度想定できる内容であれば、このように言葉を揃えてあげる事ができるんですね。周りの方にも何をしたいのか伝わって困りごとがすぐに解決!パニックになる事も減り、ストレスになることも減ります。これも 環境を調える という事だなぁと感じました。
我が家にも、今やっと言葉を取得して自分の想いを伝えたいと頑張っている2歳児の息子がいます。幼児期の子育てにも参考になることが多く、すごく勉強になります(^^)
素材であるコーヒー豆の管理も徹底されていました。
コーヒー豆は冷凍庫で保管。保存の管理も気を遣っていただいています。コーヒー豆の発注サイクルも鮮度の良いタイミングで頂いているので、香味の良いコーヒーを提供できているのはこういった管理がしっかり出来ている賜だと、改めて実感いたしました。
MSGカフェさんで提供しているコーヒーは出店直前に調理室でドリップしたコーヒーを持って行っているそうですが、驚くべきことに抽出は "松屋式ドリップ法" 。松屋式は作り置きしても味が落ちにくいのが特長で、えぐみ成分を抽出に出さないように工夫されたドリップの淹れ方のひとつです。そして常に一定の味わいで抽出されるように専用器を使って品質にも気を遣っていらっしゃるとの事。更にこのドリップしたての温度と美味しさを失わないように保温ポットにも気を遣って運用されていました。
ドリップバッグコーヒー用の加工では、業務用のミルを導入されており、コーヒー豆への負担が少なく挽き目のムラがなくグラインドされていました。MSGさんのドリップバッグコーヒーは淹れてみると驚くほどクリーンで綺麗な美味しさなんです!
気を遣ってここまで管理されているなんて…!だからいつ飲んでも雑味のないクリーンな美味しさのコーヒーを楽しめるのですね。ここまで気を使って扱っていただけるのはコーヒーの事を良く知っているY先生のお陰です。
さらに、ドリップでたっぷり使ったコーヒー豆の出し殻は、綺麗に乾燥して脱臭剤になるそうです。最後まで素敵な商品として生まれ変わったコーヒー豆。ミールクラフトのコーヒー豆は、本当に幸せ者です!
みなさん、ありがとうございました!
雰囲気良く笑顔で作業されている様子も印象的でした。ストレスの少ない環境に配慮して丁寧に作られているコーヒー。それもまた美味しさの秘密のひとつなのだと実感しました。
多目的室 (マドラー等のコーヒーグッズや手提げ袋の製造)
MSGカフェさんで販売しているグッズや、マドラーや手提げ袋などは多目的室「MSGラボ」で作られています。こちらも見学させていただきました。
ここにも作業がし易い工夫があちらこちらに。
"時短" ではなく "丁寧" な仕事を目指した工夫 が印象的でした。私達も皆様のような目線で仕事をしていきたいと改めて感じました。
MSGカフェさんでお買い物した商品は、英字新聞で作られたこんなかわいい袋に入れてくれます。皆さんの手作りです。MSGさんのツールはデザインがどれも素敵でセンスがいいんですよね。丁寧に作っているので丈夫で繰り返し使えて、持ち歩いて自慢したくなってしまいます♪
その後最後に、校長先生と教頭先生から学校の取り組みなどをDVDなども見させてもらいながらお話しいただきました。見学で感じたような事が、また別の取り組みでも多く反映されている事を確かに感じる事ができました。地域とのつながりも多く、 ボランティアに頼る事なく、自立を目指し "オープンに情報発信" をされている環境 が本当にすばらしいです。自立した運営を続けるためにクオリティの良いモノを作ることは重要なキーポイントです。生徒さんだけではなく先生や保護者の方達もやりがいを持って楽しめている、目からうろこな事例が多く、素晴らしい取り組みが増えていっているのだなと感じました。
スペシャルティコーヒーの重要なキーワードの一つに "Sustainable = 持続可能性" という言葉がありますが、支援学校さんの取り組みは、まさに "持続可能" であることを目指して頑張っていらっしゃると思いました。これは多くの発展途上国のコーヒー産地にも通じているところがあるのですが、継続していく事は大変な道のりなのですが、私たちも末永くお付き合いができるように、これから益々励んでいこうと気合いが入った訪問となりました。
拙い言葉で、この感動をなかなか伝えきれないのですが…(^_^; また機会を見てお話しできればと思います。
南魚沼市立総合支援学校の皆様、この度はお忙しい中お時間をいただき本当にありがとうございました!