MEALCRAFT COFFEE BLOG - ミールクラフトのコーヒーブログ

越後妻有、新潟県十日町市にあるスペシャルティコーヒー豆専門店『ミールクラフト』のコーヒーブログです。

茶の世界から学ぶ

日本茶の北限の産地、新潟県村上市へ行って来ました。

浜五さんのご縁で、冨士美園さんの茶畑で茶摘み体験をさせて頂きました。


今年は3月4月が寒かったので、新芽が出るの遅かったとのこと。八十八夜は過ぎてしまいましたがまだ沢山芽が出ていました。

一芯二葉で新芽を摘み取ります。 
新芽は柔らかくて、すっすと摘み取れます。
慣れてくると夢中になり、気がつくとカゴにいっぱいになっていました。

葉っぱの香りを嗅いでみましたが、お茶の香りはしませんでした。
製茶の工程で水分を抜くことで、あの"お茶の香り"がでるそうです。なるほどー!

摘み取ったお茶の葉は、その日の午後にすぐに製茶されるとのこと。
午後、製茶見学もさせて頂くことになりました。


店舗の隣が製茶工場でした。
茶畑も車で10分ぐらいの所です。
摘み取りから精製までの時間が大事なのは、コーヒー豆でも一緒。

さっきみんなで摘み取ったお茶の葉を製茶します。
まず、蒸して発酵(酸化)をとめます。
湯気から生々しくも爽やかな葉っぱの香りがしましたが、まだお茶の香りとちょっと違いました。
そのあと熱風をあてながら潰してかき混ぜていく工程に入りました。だんだんと水分が抜けてきているのか、グリニッシュな香りになってきました。
お茶の状態を確認しながら温度調整をしていました。40~50分の時間も目が離せなそうです。
次は押して揉むような工程に入りました。
これも時間をかけて揉んでいきます。
1日がかりのお仕事になるので、見学はここで終了しましたが、その後もまだまだそれぞれの段階の揉んでいく工程があります。
機械がすると言っても手もみがするのと同じ工程をするわけで、時間がかかります。
さらに乾燥をして、また大きさによってより分けたり、実に様々な工程があり、お茶として製品になっていくそうです。

***
色んなお話しを伺いました。
畑作りから茶葉の生産、製茶、製造、販売とまさに"From seed to cup"をされている冨士美園さん。
だからこそ、品質や味作りのための根本である"畑"の大事さをお話されていました。
それぞれが分かれていることが多く、一貫して向上していくのは思っている以上にとても難しいこと。
また、他に優れた産地がある中、この村上だから出来る事をよく考えていらっしゃいます。その努力が美味しさに繋がっていくんですよね。

同じ農産物、お米にも通じる話ですし、また私達の扱うコーヒー豆もまったく同じ問題があります。共感する部分を沢山感じてきました。
大変お忙しい中お邪魔して申し訳なかったのですが、とても勉強になった1日でした。
冨士美園さん、ありがとうございました<(_ _)>

これはお茶の"種"。
ひとつの実の中に三つの種が入っているそうです。
お茶畑の地図の記号→ ∴ 
あれ、実の中の「種の形」なんですって!トリビア★