MEALCRAFT COFFEE BLOG - ミールクラフトのコーヒーブログ

越後妻有、新潟県十日町市にあるスペシャルティコーヒー豆専門店『ミールクラフト』のコーヒーブログです。

端境期に、花咲く瞬間。

今、エチオピア・イルガチェフェの豆がとてもいい感じになっていると思います。

毎日、マスターが焙煎後に、ハンドピックをしています。その作業中に私なりに豆と向き合っているのですが、今のイルガチェフェはとても香り立ちが強い!
実際に淹れて飲んでも、独特のレモン香がはっきりして後味の甘みもとてもいいんです。
お客様もわかっていらっしゃるのか、店頭でも人気急上昇です(^^)





****この先、専門的な話しになります<(_ _)>


イルガチェフェはもうすぐ新豆の時期でちょうど端境期。
何故かこの端境期の時期に甘みと香りがすごくいい熟度というのでしょうか…パッと花咲く瞬間があるように感じる豆が、過去いくつかありました。
なので、正直新豆と変えるのをためらってしまったりします(^_^;
しかしその花咲く瞬間は期間が短く、その後は劣化の風味(枯れ葉のような)がでてきてしまいますので、入れ替え時期を計るのは中々難しい。 
最後に焙煎が馴染んできたのかなとも思っていましたが、どうもそれだけではなさそうです。通常、1年経過するとだいぶ個性が弱くなると思うのですが、これはどうしてなのだろう…?!不思議なことです。

ちょうど今、このイルガチェフェとケニアがそんなふうに感じます。

開業して3年の間、生豆の変化にはとても苦労しました。正直、今も苦労しています。定温倉庫で保管してもやはり風味は変化します。熟成の傾向がわかるともっと扱いやすいのですが、豆によっても違うでしょうし、手元に来るまでの物流環境などは国によっても違いますので難しいところです。


こうゆう職の裏的な話しがもっと出来ればいいなぁと思うのですが、同業の友人・知人が少ないので、「端境期に花咲く瞬間」というのは、本当のところは分かりません。そんな話しを聞いたこともないし文献などにも載っていないと思うのですが、きっと毎日豆と向き合っている同業の皆さんは何かしら感じている事はあると思うのです。いろいろ深く談義できると楽しそうだなぁと思うのですが…。

しかし、「今いい感じだなぁ」と思う豆は、やはり店頭でもよくでますし、なぜかネットストアでも人気がでます。(不思議なことです)

一番分かっているのは、毎日飲んでくださっているお客様だと思うこの頃です。